「酒好き」と呼ばれる者たち。
世界はアルコールの木の上に立つ、禁断の果実によって創出する。(創世記)
世界は酒を飲む人と飲まない人の二つに分かれる。(二元論)
世界には「酒好き」にしか見えない世界観が存在する。(観念)
全てを疑うなら、そこにいる、「酒好き」のあなたが一番の善人かもしれない。
なぜなら、
私たちの悪意と呼ばれているその多くは善意によって誘導されて行く。
悪意であるように、思われたものでも気づけば、それが社会の発展に大きく役立っていることがある。
事実、私たちの動機は純粋とは言いがたいものがある。善意で始まり、善意で終わることは稀にしか存在しない。
世界の歴史は争いや混乱する片側しか描かれておらず、もう一方である最大多数の無名である「酒好き」たちには気にも掛けていない所が気に入らない。
もし仮に歴史が「酒好き」たちの手によって描かれていたなら、戦争の歴史よりもむしろ違った歴史書になるに違いなく、また、歴史が有名よりも無名を優先するならば、社会は「酒好き」たちの手によって築かれている現実であり、そしてなにより「酒好き」たちは立派な労働者で、仕事から得る汗の尊さを理解している人達だからである。
労働秩序や社会の限界には「酒好き」たちが役立ち、一つの礎であり、代償でもある。
お酒はこの大多数の無名の人々への配慮であって報酬であるのです。