酔っ払いが不正を犯した時ほど自分を愛おしく感じるもの。
酔っぱらいの凶暴性は、大体が小心にあるが、どんな犯罪にしろ、何か異常な感情が無ければ存在しえないのだから、酔いが醒めて反省しただけでは不十分であり、そこに習慣性が無いか確かめる必要性があるのです。
不正を犯した連中の罪を脱出する方法は、罪を重ねることであるように、酔っぱらいの欠点は同じ事を繰り返すところにあります。
また、酔っぱらいは自分に似た酔っぱらいを極端に嫌う習性があります。
刑罰によって酔っ払いが改善したためしはないから、従って、酔っ払いの反省は集団の中で行うべきなのです。
酔っ払いの衝動的感情を変えられるのは酔っ払いだけなのです。
酔っ払いの刑罰は同等性と根本からの法則との無限的なものによる変化の対応にあります。
ゆえに、刑罰は本能的なものと、感情的なものと、理性的なものとに分類して、
別々に罰や刺激を与えなければ本人には響かないのです。